避難者カードフォーマットを公開しました!

避難者カードフォーマットを公開しました!

『避難者カード標準化プロジェクト』で自治体支援の為の「避難者カードフォーマット」を公開しました。
フォーマットの策定には千葉大学の関谷教授に監修して頂きました。以下、コメントを頂いています。


この取り組みの意義

災害発生時の自治体において、「避難者」情報の収集が不徹底であったり、各種支援における情報活用の現状がかなり異なっていることから、こうしたフォーマットを共有し、各自治体の災害対応に役立ててもらうことは必要不可欠である。

「当事者及び家族の被災状況」を迅速に把握することは、行政による即時対応・本格的支援、さらには市民・民間による支援まで含め、そのあり方を判断する上で重要な前提となる。また、「当事者が個別に必要としているもの」を丁寧に把握することは、単なる数の問題ではなく、一般的な支援からは漏れ落ちてしまう人々・事柄への配慮を徹底させていくことにつながる。

無論、各自治体・地域において、避難者支援のあり方は異なってくるが、どのような対応をとるにせよ、基礎情報が共有されていなければ十分な支援に繋がるとは言い難い。また、避難所は全市画一的な運営よりも、地域の実情に応じた運営が求められることから、即時情報の収集・共有ができることは望ましい。さらに、大規模災害になればなるほど、市町村の枠組みを超えた対応が必要になることから、広域的な情報共有の基盤を整えておくことも必要不可欠である。

いずれにしても、被災情報の最低限の共有は喫緊の課題である。まずは、本フォーマットの共有を通じて、各自治体がどのように情報共有していけばいいのかを確認し、それぞれの状況に応じた環境が整えられていくきっかけになることを期待したい。

千葉大学法政経学部教授 関谷 昇


避難者カードフォーマットおよび記載例

 

避難者カードフォーマットvr.1.0 [PDF DOWNLOAD]

 

このフォーマットは、自治体支援の為に内閣府の指針に準拠する形で当団体で独自に作成したもので、無償で使用して頂けます。
このサイトは原則リンクフリーですが、当該データの他サイトでの直接配布等はお控え下さい。

質問主意書への内閣府の回答。

質問主意書への内閣府の回答。

衆議院議員のご協力により、『災害時避難所における「避難者名簿」に関する質問主意書』を内閣府に提出しました。以下、質問の概要と回答の要約です。

■質問主意書の質問〔概要〕
・全国の自治体における避難者カード策定状況を国として把握しているか?
・政府として望ましい標準化したフォーマットを自治体に例示する考えはないか?
・望ましい様式を整えている自治体の優良フォーマットをモデルケースとして、各自治体に紹介する考えはないか?

■内閣府の回答〔要約〕
・国としては各自治体の避難者カードの策定状況を把握していない
・国としては、標準化フォーマットを策定・例示する考えはない
・国として市町村のなかで優良な避難者カードを選定し各市町村に紹介したい

以下、内容の全文です。


2016/12/09
災害時避難所における「避難者名簿」に関する質問主意書

平成二十三年三月十一日に発生した東日本大震災においては、要介護高齢者、障害者、妊産婦、乳幼児、アレルギー等の慢性疾患を有する者、外国人等(以下「要配慮者」)が避難所等に避難を余儀なくされたが、この要配慮者への支援が十分でなく様々な課題が生じたことから、平成二十五年六月に災害対策基本法が改正され、避難所における生活環境の整備や避難所以外の場所に滞在する被災者への配慮について規定された。

この法改正を受けて策定された「避難所における良好な生活環境の確保に向けた取組指針」の中で、市区町村は避難所における良好な生活環境の確保等に努めることを求められ、避難者数や避難状況の把握、要配慮者へのきめ細やかな支援を目的として、災害発生時の各避難所においては、平時から行政があらかじめ様式を整えて印刷準備をしておいた「避難者名簿(もしくは避難者カード等)」へ避難者自身に記帳をしてもらい、名簿を作成することが望ましいとされた。

報道によると、超党派の地方議員グループが本年八月から九月にかけて、二十五都道府県七百十自治体における避難者名簿様式策定の実態を調査したところ、そもそも避難者名簿様式を未だに策定していない自治体が三割近くにのぼり、約八割の自治体で要配慮者に関する項目の記載欄が不十分であるという結果が明らかになった。

これについて、以下、質問する。


地方自治体により、避難者名簿様式の事前準備状況に優劣が生じており、未策定の地域では災害時の対応に遅れが出る可能性がある現状を政府としてどのように捉えているか。
また、本年は、熊本地震、北海道・東北地方を中心とした台風被害、鳥取地震と、避難を要する規模の自然災害が相次いだが、これらの被災地における避難者名簿の活用状況の実態について、政府はどのように把握をしているか。


地方議員グループの調査では、要配慮者に関する記載欄に不備があるケースが約八割に及ぶと指摘されているが、気候や文化、都市部なのか山間部なのか等各々の地域固有の事情により独自の名簿様式を作成できる利点には配慮しつつも、政府として望ましい形式の統一様式を取組指針の中で事前に提示する考えはないか。
もしくは、望ましい様式を整えている地方自治体の優良モデルケースを政府として積極的に公表して、名簿作成時の参考様式を提示する考えはないか。
あるいは、現在、取組指針の中で努力目標にとどまっている避難者名簿の事前作成準備を、そもそも災害対策における地方自治体の義務として位置付けるつもりはないか。


2016/12/20
災害時避難所における「避難者名簿」に関する質問に対する答弁書(内閣府)

一について
「避難所における良好な生活環境の確保に向けた取組指針」(平成二十五年八月内閣府(防災担当)公表)においては、避難者名簿の様式(以下「名簿様式」という。)をあらかじめ作成し、印刷して避難所の備蓄倉庫等に保管しておくこと(以下「事前の様式作成等」という。)が望ましいとしたところであり、各市町村(特別区を含む。以下同じ。)において、地域の実情に合わせて判断されるべきものと認識している。
平成二十八年に発生した御指摘の自然災害に際して、各市町村が避難所を設置した場合には、必要に応じ、避難者名簿を作成しているものと認識しているが、個別の市町村の避難者名簿の作成状況については把握していない。

二について
一についてで述べたとおり、事前の様式作成等については、各市町村において、地域の実情に合わせて判断されるべきものと認識していることから、政府として、一律の名簿様式を作成し、公表することや、事前の様式作成等を市町村に義務付けることは考えていないが、各市町村が作成した名簿様式で他の各市町村の参考となるものについては、様々な機会を捉えて周知を図り、市町村において避難者名簿の適切な作成が図られるよう支援してまいりたい。


 

NHKで報道されました!

NHKで報道されました!

『避難者カード標準化プロジェクト』がNHK佐賀で報道されました!

2016/10/01 NHK佐賀

避難者カード作成進まず

大規模災害が起きたときの避難先で、住民が支援が必要な情報などを書き込む「避難者カード」について、県内では、半数以上の自治体で整備されていないことが分かりました。
「避難者カード」は、東日本大震災で特別な支援や介護が必要な高齢者や障がい者、外国人などに十分なケアが出来なかった教訓をふまえて、障害や持病の有無など支援が必要な情報などを書き込んで示せるよう内閣府が、指針を作って自治体に作成を促しているものです。
地方議員で作る団体は、先月までの2か月間、佐賀県を含む25の都道府県で調査しました。
その結果「避難者カード」を作成しているのは、県内では、佐賀市、鳥栖市、伊万里市、武雄市、神埼市、嬉野市、玄海町、江北町、それに、太良町の9つの市と町でした。
20の市町の45%で、全体で下から2番目に低い水準にとどまりました。

また、白石町は作成はしているものの指針に基づいた形にはなっていないということです。
調査した佐賀大学1年の武井梨香さんは「自治体によってカードの内容にばらつきがあり複数の自治体にまたがる広域災害の場合は混乱を招く原因となりかねない。また、県内では、外国語で表記するカードもなく県で統一したカードを作るべきだ」としています。

 
 

チバテレビで報道されました!

チバテレビで報道されました!

『避難者カード標準化プロジェクト』がチバテレビで報道されました!

2016/08/25 チバテレビ

この報道において、キャスターの関谷昇千葉大学教授は「災害時における弱者支援のあり方というのは人数の問題ではなくて、病気・ケガ・介護・障がい・妊産婦・アレルギーなど、ひとりひとりに即した対応ができるかどうかというのが一番大切。そのための即時的な情報を共有する体制整備が本当に重要だ。(中略)それぞれの避難所がどのように機能するのか、改めて地域住民と行政が一緒になって点検して準備をしていくことが喫緊の課題だ」と評価するコメントをしています。