REFERENCE

内閣府策定「避難所における良好な生活環境の確保に向けた取組指針」
要配慮者への具体的な支援に関する抜粋

●食料、衣料、医薬品その他の生活関連物資の配布及び保険医療サービスの提供その他避難所に滞在する被災者の生活環境の整備に必要な措置を講ずるように努めなければならない

●指定避難所については、事前に避難所となることが決まっていることから、必要な場合に要介護高齢者、乳幼児世帯、障害者世帯、感染症患者等が個室に入所できるよう、あらかじめ福祉避難室用のスペースについて考慮しておくこと。

●食物アレルギー対応食品等についても、必要な方に確実に届けられるなど、要配慮者の利用にも配慮すること

●高齢者、乳幼児、女性等に配慮し、紙おむつや生理用品を備蓄しておくこと。

●避難所の感染症予防のため、マスクや手指消毒液等を備蓄しておくことが望ましいこと

●やむを得ない理由により避難所に滞在することができない被災者に対しても、必要な生活関連物資の配布、保険医療サービスの提供、情報の共有その他これらの者の生活環境の整備に必要な措置を講ずることを努めなければならない

●発災時、要配慮者に対して、次のような一定の支援が図られるよう平常時から自主防災組織、地区代表者等と連携体制を構築しておくこと。 ① 避難所内での要配慮者用スペースの確保 ② 必要な育児・介護・医療用品の調達

●市町村の災害対策本部の下に、各避難所における被災者のニーズの把握や他の地方公共団体等からの応援及びボランティア等の応援団体の派遣調整等をする「避難所運営支援班」を組織し、避難所運営を的確に実施することが望ましいこと

●避難所には、緊急物資の集積場所となる、情報発信の場所となる、情報を収集する場所となる、在宅避難者が必要な物資を受け取りに来る場所となるという役割があるので、運営上、避難所入所者のためだけの施設とならないようにすること

●常時の介護や治療が必要となった者について、速やかに特別養護老人ホーム等への入所や病院等への入院手続きをとること。また、このような状況を想定し、あらかじめ関係機関と連絡調整しておくこと

●避難者の数や状況の把握は、食料の配給等において重要となることから、避難者一人一人に氏名、生年月日、性別、住所、支援の必要性の有無等を記帳してもらい、避難者名簿を作成することが望ましいこと。そのため、こうした個別の情報を記載でき、情報の開示先、開示する情報の範囲についての被災者の同意の有無についてもチェックできる避難所名簿の様式をあらかじめ作成し、印刷して避難所の備蓄倉庫に保管しておくことが望ましいこと

●(運営責任者の役割として)避難所に避難した被災者の人数、性別、世帯構成、被害状況、必要な支援の内容など支援に当たり特別な配慮を要する者の状況等を可及的速やかに把握し、当該避難所における避難者の名簿を第2の3の(2)のとおり整備すること

●避難所に必要な食料・飲料水、毛布等の生活必需品の過不足を把握し調整するため、常に、市町村等の行政機関(災害対策本部)や近接する他の避難所と連絡をとること

●第2の3の(2)の名簿に基づき、常に被災者の実態や需要を把握すること。救助に当たり特別な配慮を要する者を把握した場合は、必要に応じて、ホームヘルパーの派遣、社会福祉施設等への緊急入所又は福祉避難所への避難等を行うため、市町村に連絡すること。特に、当該施設が定員を超過して要配慮者を受け入れる必要が生じた場合等においては、市町村と福祉サービス等事業者等との間で緊密な連絡を取ることが望ましいこと

●要配慮者支援のための全体のコーディネートを行うために、要配慮者支援連絡会議を適宜開催し、関係機関等の支援活動の実施状況や人的・物的資源の状況、避難所等における要配慮者のニーズを把握し、共有することが適切であること。関係機関等は、支援活動の状況把握や調整を担当できる者を派遣し、外部からの人材を活用することが適切であること

●住民による避難所運営組織においても、人口の半数を占める女性等、多様な主体が責任者として加わり、乳幼児や子どものいる家庭等のニーズに配慮し、生理用品等女性に必要な物資や衛生・プライバシー等に関する意見を反映させるようにすること。また、避難所における要配慮者支援班等と連携し、要配慮者の意見も反映させるようにすること

●被災市町村の職員のみでは救助要員が不足する場合に、速やかに都道府県に対し、避難所を運営する職員の他、要配慮者の状態等を鑑み、介護を行う者(ホームヘルパー等)、手話通訳者、通訳介助者等の必要な職員の応援派遣を要請すること

●医師や看護師等の医療関係者や、社会福祉士等の専門職種については、別途、全国単位や都道府県単位で職能団体が独自の人的支援スキームを設けているものもあることから、都道府県と連携し、これらを適切に活用し、対応することが望ましいこと

●食物アレルギーの避難者が食料や食事を安心して食べることができるよう、避難所で提供する食事の原材料表示を示した包装や食材料を示した献立表を掲示し、避難者が確認できるようにすること

●避難所において、食物アレルギーの避難者の誤食事故の防止に向けた工夫として、配慮願いたい旨を周囲に伝えるために、周りから目視で確認できるよう食物アレルギーの対象食料が示されたビブス、アレルギーサインプレート等を活用すること

●文化・宗教上の理由から外国人等の避難者が食べることができない食料がある場合、当該避難者に対し、可能な限り配慮することが望ましいこと

●人工呼吸器を使用しなければいけない難病患者・障害者がいる場合、優先的に非常用発電機を使用できる環境を整備することが適切であること。

●アトピー性皮膚炎の悪化を避けるために避難所の仮設風呂・シャワーを優先的に使用させることや、喘息など呼吸器疾患の悪化を避けるために、避難所内でほこりの少ない場所に避難することなどの配慮がなされることが望ましいこと。

●障害児者への情報提供に当たり、障害児者(支援)団体やボランティア団体と連携し、情報提供を行うこと。特に視覚障害児者をサポートする人の配置等の配慮が必要であること。

●外国人については、日本語を解せない者や、被災地の地理や事情に不慣れな者もおり、必要な情報を得ることが困難と考えられることから、ボランティア等の協力も得ながら、必要に応じて、可能な限り多様な言語やひらがな・カタカナ等のわかりやすい言葉による情報提供、絵や写真の提示など、多様な手段により情報提供がなされるよう配慮することが望ましいこと。

●そのため、避難所の運営担当は、在宅避難者を含めた当該避難所及びその設置された地域において避難生活を送る被災者に対する情報発信の場所となるとともに、当該被災者が情報を収集する場所となること、在宅避難者が必要な物資を受け取りに来る場所となること等の地域の支援拠点としての機能を有するものとして、避難所を設置することが適切であること。

 


避難所運営ガイドライン(平成28年4月)より抜粋

●避難所ではいったん被災者が流入し、「場所取り」が始まってしまうと、その人たちを再び再配置することは大変に難しいのが現実です。配慮が必要な方のためのスペースを確保したいところですが、事前に決めておかないと、後になって確保することは困難です。平時に避難所の空間配置地図をつくり、市町村、施設管理者、地域住民等で共有しておくことが重要です。必要とあれば、エリア分けを示す案内板を作成する等工夫しましょう。

●避難者人数の定期報告を実施する

●入・退所管理を実施する

●避難者の属性(年齢、性別、特殊ニーズ)の把握を実施する

●避難者の安否照会対応(外部からの問合せ)を実施する

●また、避難所における「食物アレルギー」「介護食」等、配慮が必要な者に対応した食料品等の特別ニーズへの対応は、被災者の命と健康を守るために必要不可欠です

●避難所において配慮が必要な方、例えば高齢者、障害者、妊産婦、乳幼児、難病の方等の体調が悪くならないように、スペースの確保や、避難者全員で見守る体制づくりが重要です。また、外国人への配慮を含め、避難所の関係者間で、要配慮者の状態・ニーズについて情報共有を図り、体調管理を継続的に行いましょう。

●ペットは飼い主にとってはとても大切な存在ですが、動物が苦手な人や動物に対してアレルギーを持っている人が共同生活を送る避難所では、ペットの鳴き声や毛の飛散、臭い等への配慮が必要です。避難所のペット対策については、事前にペット同伴避難のルールを決めておくことが重要です。飼い主が責任をもって避難所でペットを飼育するための居場所の確保や、ゲージ等を用意する等、具体的な対応を検討しましょう。

※避難所運営ガイドラインは、「避難所における良好な生活環境の確保に向けた取組指針」に基づいて内閣府が策定したガイドラインです。